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図面からクロス・床材の必要量を計算する方法 ─ 内法の測り方、窓とドアの差し引き、巾数とケース数

Published by @SoNiceInfo at 2026/11/3


壁紙の張り替えや床の貼り替えで材料の量を見積もるとき、図面があれば現地に行く前に数量を拾い出せます。 いちばん手軽なのは、ブラウザで使える図面測定で、部屋の内側の角をクリックして周長と床面積を測る方法です。 測った値から、クロスは巾数、床材はケース数を電卓で計算します。 この記事では、サンプルの間取り図の洋室を実際に拾い出し、窓とドアの差し引き方、切り上げとロスの見込み方まで説明します。

拾い出しで測るもの

材料の量は、図面から測る「長さ」と「面積」の組み合わせで決まります。どの材料に何が要るかを先に整理しておくと、測り忘れがありません。

材料図面で測るものほかに要るもの
壁のクロス部屋の周長(内法)天井高、壁紙の巾、柄のリピート
天井のクロス天井の縦と横(平らな天井なら床と同じ)壁紙の巾
フローリング・タイル床面積(内法)1ケースの面積、ロス
クッションフロア・カーペット部屋の縦と横(内法)シートの巾
巾木部屋の周長(内法)ドア・収納の開口の幅
壁の面積で見積もるとき周長、窓・ドアの幅天井高、窓・ドアの高さ

この記事では、サンプルの間取り図(A4・縮尺1/50、寸法は壁芯・mm)の洋室1で拾い出します。 壁芯で2,730mm四方、外壁の厚さ150mm・間仕切り壁100mmの部屋で、天井高は2.4mとします。サンプルの間取り図(PDF)をダウンロードすると、同じ操作を試せます。

3つの方法の比較

方法必要なもの寸法が書いていない所手間
図面測定(おすすめ)図面のPDFか画像、ブラウザ測れる少ない
寸法線から計算電卓測れない部屋が多いと多い
現地で採寸メジャー、脚立測れる多い(現地に行く)

図面から拾い出すと、現地に行く前におおよその量と費用の見当が付きます。リフォームで実際に注文するときは、最後に現地で採寸して確かめるのが確実です。

おすすめ方法1: 図面測定で内法の周長と面積を測る

図面測定は、PDFや画像の図面から長さ・床面積・壁面積を測れる無料のWebツールです(筆者が開発しています)。 ブラウザで開くだけで使え、読み込んだ図面はサーバーに送信されず、端末の中だけで処理されます。

1

図面を読み込んで縮尺を合わせる

図面のいちばん長い寸法を入力し、その寸法線の両端をクリックします。

2

内側の角で床面積を測る

部屋を拡大し、壁の内側の線の角を順にクリックして囲みます。

3

同じ角で周長と壁面積を測る

長さ測定で内側の角を一周し、天井高を入れると壁面積が出ます。

図面測定で洋室1を拡大し、壁の内側の角で囲んだ画面。床面積6.79㎡、周長10.42m、天井高2.4mで壁面積25.01㎡
  1. 図面測定を開き、図面のPDFか画像を読み込みます。画面上の「単位」は m にします。
  2. 「① スケール(縮尺)設定」の横スケールに、図面のいちばん長い寸法を入力します。サンプルでは上の全体寸法 7,280mm なので 7.28 です。「横を設定」を押し、その寸法線の両端をクリックします。
  3. 測る部屋を拡大します(マウスのホイール、トラックパッドやスマートフォンはピンチ)。壁の内側の線がはっきり見えるくらいまで拡大すると、角を正確にクリックできます。
  4. 「② 床面積測定」の「測定を開始」を押し、壁の内側の角を順にクリックして、始点をもう一度クリックします。
  5. 「③ 長さ測定」の「長さ測定を開始」を押し、同じ内側の角を一周して始点までクリックし、「長さを計算」を押します。
  6. 「④ 壁面積計算」に天井高 2.4 を入れて「全てに適用」を押すと、周長 × 天井高の壁面積が出ます。

サンプルの洋室1では、床面積 6.79㎡・周長 10.42m・壁面積 25.01㎡と表示されました。 続けて、窓やドアの幅も長さ測定で1つずつ測れます(窓・ドアの差し引き)。測った値は端末の中に自動で保存され、あとで開き直せます。

図面測定を見る →

無料 · 登録不要 · 図面は端末の中で処理

寸法がそろっていればこれで十分方法2: 寸法線の数字から計算する

長方形の部屋で、壁の厚さが分かっていれば、寸法線の数字から内法を計算できます。図面の寸法が壁芯なら、両側の壁の厚さの半分ずつを引きます。

  • 内法の幅 ─ 2,730mm − 75mm(外壁150mmの半分) − 50mm(間仕切り壁100mmの半分) = 2,605mm(奥行きも同じ)
  • 床面積 ─ 2.605 × 2.605 = 6.79㎡
  • 周長 ─ 2.605 × 4 = 10.42m
  • 壁面積 ─ 10.42 × 2.4 = 25.01㎡

方法1でツールに表示された値と一致します。壁の厚さが図面に書いていないときや、L字や斜めの壁の部屋は、方法1のほうが手早く測れます。

注文の前に方法3: 現地で採寸する

リフォームでは、図面と実際の部屋が少し違うことがあります。メジャーで、床に近い位置と天井に近い位置の両方で壁から壁までを測り、長いほうを使います。 天井高は部屋の何か所かで測ります。図面から拾った数量と比べて、大きく違わないかを確かめてから注文すると安心です。

内法で測る(壁芯との違い)

クロスも床材も、実際に貼るのは壁の内側です。図面の寸法は壁の中心線(壁芯)で書かれていることが多く、壁芯で測ると材料の量が多めに出ます。

洋室1壁芯で測る内法で測る
床面積7.45㎡6.79㎡
周長10.92m10.42m
壁面積(天井高2.4m)26.21㎡25.01㎡

この部屋では、床面積が壁芯より約9%小さくなります。部屋が多い家全体で拾い出すと、差はさらに積み重なります。 壁芯と内法の違いは、図面から面積を求める方法でも説明しています。

窓・ドアの差し引き

壁の面積で見積もるときは、窓やドアの面積を差し引きます。幅は図面測定の長さ測定で1つずつ測れますが、高さは平面図には書いていないことがほとんどです。 建具表や展開図で確かめ、なければ現地で測ります。ここでは、窓の高さを1.1m、ドアと収納の戸の高さを2mと仮定します。

開口部測った幅仮の高さ面積
北の窓1.64m1.1m1.80㎡
東の窓1.27m1.1m1.40㎡
入口のドア0.73m2m1.46㎡
収納の引き戸1.46m2m2.92㎡
合計7.58㎡

差し引いた壁の面積は、25.01 − 7.58 = 17.43㎡です。 収納の中にもクロスを貼るなら、収納の内側の壁を別に測って足します。

クロス(壁紙)の必要量

壁紙は、決まった巾のロールを天井から床まで縦に貼っていきます。そのため、注文する量は面積ではなく巾数(縦に貼る枚数)× 1巾の長さで数えます。 巾は商品ごとに違うので、カタログで確かめます(国内メーカーの壁紙には巾92cmのものが多くあります)。ここでは巾92cmで計算します。

壁: 巾数 × (天井高 + 切りしろ)

  1. 巾数 ─ 周長 ÷ 巾 = 10.42 ÷ 0.92 = 11.33 → 切り上げて 12巾
  2. 1巾の長さ ─ 天井高 + 上下の切りしろ = 2.4 + 0.1 = 2.5m
  3. 必要な長さ ─ 12 × 2.5 = 30m(無地の場合)

巾数で数えるときは、窓の上下やドアの上にも貼るので、開口部を差し引かずに数えるのが安全です。余った分は、継ぎ目の調整や補修に使えます。

柄物: 1巾の長さをリピートの倍数に

柄のある壁紙は、隣の巾と柄をそろえるため、1巾の長さを柄の繰り返し(リピート)の倍数に切り上げます。 たとえばリピートが64cmなら、2.5 ÷ 0.64 = 3.9 → 4リピート、1巾は 0.64 × 4 = 2.56m で、12巾なら 30.72m です。

天井: 短い辺に沿って巾を並べる

平らな天井は床と同じ大きさです。内法の 2.605m を巾で割ると 2.83 → 3巾、1巾は 2.605 + 0.1 = 2.705m なので、3 × 2.705 = 約8.1mです。

面積(㎡)で見積もる場合

施工の見積もりでは、壁の面積(㎡)で数量を出すこともあります。この場合は窓・ドアを差し引いた 17.43㎡ が施工面積です。 巾数で数えた30m(約27.6㎡分の壁紙)との差は、開口部の分と、巾の切り上げ・切りしろの分です。 見積書を比べるときは、m で数えているか ㎡ で数えているか、開口部を引いているかを確かめてください。

床材の必要量

床材は、ケースや枚数で売られるものと、巾のあるシートで売られるものとで数え方が違います。どちらも内法の床面積や寸法を使います。 ロス(切り落としや割り付けで余る分)の見込みは、床材の種類・部屋の形・貼り方で変わるので、販売店や施工店に確かめてください。ここでは例として10%で計算します。

フローリング: 面積 × (1 + ロス) ÷ 1ケースの面積

幅303mm・長さ1,818mmの床材を6枚入れたケースは、1ケース約3.3㎡(1坪)です(たとえばパナソニックのフィットフロアー)。

6.79 × 1.1 = 7.47㎡、7.47 ÷ 3.3 = 2.26 → 切り上げて 3ケースです。

クッションフロア: 列の数 × 部屋の長さ

クッションフロアは巾182cmのシートが多く(サンゲツの住宅用など)、長さで買います。 部屋の幅を巾で割って列の数を出し、部屋の長さに切りしろを足して掛けます。2.605 ÷ 1.82 = 1.43 → 2列、2 × (2.605 + 0.1) = 約5.4mです。 柄物は、クロスと同じく柄合わせの分を足します。

タイルカーペット: 縦と横の枚数を掛ける

50cm角のタイルカーペットなら、2.605 ÷ 0.5 = 5.21 → 縦も横も6枚で、6 × 6 = 36枚です。 端の列にも1枚ずつ要るので、面積から計算した値(6.79 × 4 = 27.2)より多くなります。 端は幅10.5cmほどに切って使うので、切った残りをほかの列の端に回せば、枚数を減らせます。

巾木の長さ

巾木は壁の下端に沿って付けるので、内法の周長から、床まで開いているドアや収納の開口の幅を引きます。10.42 − 0.73(ドア) − 1.46(収納) = 8.23mです。 巾木は決まった長さの材で売られるので、継ぎ目の位置と切り落としを考えて本数を決めます。

こんな人にはこの方法

  • 間取り図のPDFや画像がある ─ 図面測定。内側の角をクリックするだけで、L字の部屋でも周長と面積が出ます。
  • 長方形の部屋で、壁の厚さも分かっている ─ 寸法線から計算。壁芯から壁の厚さの半分を引けば内法になります。
  • リフォームで材料を注文する ─ 図面で数量の見当を付けてから、現地で採寸して確かめます。
  • 見積書の数量を確かめたい ─ 開口部を差し引いた壁の面積と、巾数で数えた長さの両方を出して比べます。

よくある質問

Q. 部屋の壁紙(クロス)が何m必要か、すぐに知る方法は?

部屋の周りの長さ(内法)を壁紙の巾で割って巾数を出し(小数は切り上げ)、天井高に上下の切りしろ10cmを足した長さを掛けます。 内法で約2.6m四方・天井高2.4mの部屋に巾92cmの無地の壁紙なら、10.42 ÷ 0.92 = 11.33 → 12巾、12 × 2.5m = 30mです。 柄物は、1巾の長さを柄の繰り返し(リピート)の倍数に切り上げます。

Q. 窓やドアの分は差し引きますか?

数え方によって違います。巾数で数えるときは、窓の上下やドアの上にも貼るので差し引かずに数えるのが安全です。 壁の面積(㎡)で見積もるときは、窓やドアの面積を差し引きます。見積書がどちらの数え方か(m か ㎡ か、開口部を引いているか)を確かめてください。

Q. 天井高や窓・ドアの高さは、図面のどこに書いてありますか?

平面図にはふつう書いてありません。天井高は展開図や断面図(矩計図)、窓やドアの幅と高さは建具表や展開図で確かめます。 それらの図面がないときは、現地で測ります。

Q. フローリングは何ケース買えばいいですか?

床の面積にロスの分を足し、1ケースの面積で割って切り上げます。幅303mm・長さ1,818mmの床材が6枚入ったケースは約3.3㎡(1坪)です。 内法 6.79㎡ の部屋にロス10%なら、6.79 × 1.1 = 7.47㎡、÷ 3.3 = 2.26 → 3ケースです。 1ケースの面積とロスの見込みは、商品や貼り方で違うので、販売店や施工店に確かめてください。

Q. 図面測定で材料の量まで計算できますか?

図面測定で出せるのは、長さ・床面積・壁面積までです。巾数やケース数は、測った長さと面積から、この記事の式で計算します。アプリ版(iPhone・iPad・Mac)なら、測った長さ・面積・壁面積を数量表(CSV・Excel)に書き出せるので、表計算ソフトで計算できます。 どちらも測定は端末の中で行われ、図面はサーバーに送信されません。

Q. 図面の寸法と実際の部屋の大きさが違うことはありますか?

あります。図面の寸法は壁の中心線(壁芯)で書かれていることが多く、仕上がった部屋はそれより小さくなります。施工の誤差もあります。 リフォームで材料を注文する前は、現地で採寸して確かめてください。

まとめ

図面からクロスや床材の量を拾い出すには、まず部屋の内法の周長と床面積を測ります。図面測定なら、図面の寸法で縮尺を合わせ、内側の角をクリックするだけで、周長・床面積・壁面積が出ます。 クロスは周長 ÷ 巾で巾数を出して1巾の長さを掛け、床材は面積にロスを足して1ケースの面積で割り、どちらも切り上げます。 窓やドアの高さは平面図にないので建具表で確かめ、注文の前には現地で採寸して確かめてください。